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2008年8月25日 (月)

愛知労働学校で

おととい(23日)は、
第101期愛知労働学校で話をしました。
新幹線で移動。18時、愛知労働会館に到着。

愛知を訪れるのは、本当に久しぶり。
労働会館も、なつかしい風景でした。

で、私は労働学校基礎教室の、
なんと最終講義を担当したのでありました。
基礎教室のテーマが、
「本当の真実はどこにある?」というもので、
これまで、貧困と格差、医療、環境、
スピリチュアル、労働問題、食品、平和など、
多彩なテーマで「真実」を学んできた受講生のみなさん。

そして、さいごの講義のテーマは、
「本当の真実はここにある-未来を創るのは私たち!」
というものでした。
なんとも漠然としたテーマで、
何を話そうか悩みましたが、
今後の学習や活動のヒントになるような話が
できればと思い、準備してみました。

Img_2148

 教室風景。

 若い人が
 真剣に
 学んでいます。




もちろん、11月の全国集会の宣伝も
がっつりしました。
愛知からも、たくさんの参加をお待ちしています。

講義のあとは、グループ討論に私も参加し、
みなさんの面白い意見やや議論を聞いて
勉強しました。

21時に終了したあとは、
愛知学習協のS田事務局長や
常任理事の方々と懇親会へ。

Img_2149 
 愛知といえば、
 琉球王国(笑)。
 
 お久しぶりの
 出会いもありました。
 なつかしい雰囲気。




Img_2153



 泡盛も久しぶりに
 飲んだ気がします。

 来月の沖縄が
 いまから楽しみ!






学習運動や労働運動など、
あれこれ話をして、
23時に懇親会はお開き。
即座に名古屋駅に移動し、
23時半の深夜高速バスに乗って、
朝7時に岡山駅に帰ってきたので
ありました。

労働学校チュターのみなさん、
愛知学習協のみなさん、
いろいろとお世話になりました。
ありがとうございました!



講義の概要は、以下。


一。真実をつかむために
 
1。あふれる情報のなかで
  
◇自分の頭で考え、疑い、読みとき、学ぶ力を
   
*『オッリペッカ・ヘイノネン 「学力世界一」がもたらすもの』
                            
(NHK出版、2007年)
   
*29歳でフィンランドの教育大臣となり、現在の「学力世界一」
    の基盤をつくる、中心的な役割を担った人の言葉。

    
「今日の世界では何もかもが目まぐるしく変わり、周囲に膨大
    な量の情報があふれています。変化に適応し生き抜くために
    は自分で自分を導いていかなければなりません。
自分自身を
    知らなければなりませんし、自分の内面から新しいことを学ぼ
    うというモチベーションが生まれなければなりません

     
人びとが自ら学ぶ力が必要なのです。新しい出来事に対応
    する能力、将来思わぬ問題が起きたときにそれを解決する能
    力が重要です。その能力を養うためには学ぶ力を身につけな
    ければなりません。他者と協力する力や他国とコミュニケーシ
    ョンをとる力も求められ、言葉の教育も重要です」

    
頭に知識を流しこむだけではなく、どのように学ぶか、どのよ
    うに自分の頭を使って考えるかを学ぶということ…

     
…教師たちはたんに事実を学ぶだけでなく、事実のさらに向
    こうを見ることの大切さ
を教えてくれました。なぜそうなるのか、
    なぜこれを学ぶのか。これもモチベーションの問題につながっ
    てきます。というのは、モチベーションは『なぜ?』という疑問か
    ら生まれるからです。
     
変化の少ない安定した社会では、物事のありようを自ずと学
    ぶことができます。しかし、変化のスピードが激しい社会では、
    なぜそのような状態なのか、ほかの可能性もありうるのではな
    いか、ということを絶えず考え続けなければならないのです」

   
*ヘイノネン氏は、「すべての基本は読解力
を高めること」と述
    べている。フィンラ
ンド人は、世界一読書好きといわれ、国

    の77%が毎日平均1時間読書をして
いる。図書館利用率も
    世界一。

 
2。たしかなメガネ(羅針盤)が必要
  
◇「先入観という便利なメガネ」
        (臨床心理士・土屋由美さん-資料参照)
   
*私たちの、「他人や職場、社会への判断(見当や認識)」は、
    対象の真の姿を反映しているか?つねにチェックが必要。
   
*変化に気づく力。変化を読み取ろうとする意識。

  
◇たしかなメガネを求めて

    
「世界をあるがままのゆたかさでとらえうるような、そんな目を
    私たちはもちたい。ゆがんだ眼鏡は、世界をゆがんで見せる。
    私たちは、ちゃんとした眼鏡がほしい。哲学への要求がそこか
    らはじまる。・・・ちゃんとした眼鏡をかけたことのある人は知っ
    ていよう、はじめてそれをかけたときのことを。それまで、木の
    葉はぼうっとかすんで見えていた。木とはそんなものだと思っ
    ていた。が、眼鏡をかけたとたんに、木の葉の一枚一枚が、し
    たたる緑とあざやかな輪郭をもって目にとびこんできた。世界
    がそのあるがままの新鮮さで私たちに迫ってくる、そんな眼鏡
    を求めて、私たちは哲学にむかうのである」
        
(高田求『人間の未来への哲学』青木書店、1977年)

   
*学習運動が得意とする基礎理論(哲学、経済、社会発展の理論)
    を学ぶ重要性

   
*たとえば、賃金の「本質」とは?

二。真実を広げるために
 
1。国民支配のグーとパーとたたかう
  
◇力(経済権力・立法権力・警察権力)による支配
   
*政党ビラをマンションに配っただけで有罪
   
*歴史的にはマスコミの右傾化政策(マスコミ労働者・労働組合へ
    の弾圧など)

  
◇イデオロギーによる包みこみ
   
*強固な自己責任論包囲網、公務員攻撃も
   
*国家財政は大変ですよ、企業が倒産しますよ、国際競争に負け
    ますよ
   
*いざ選挙のときには、周到な世論誘導

 
2。サイエンスとアート
  
◇サイエンス・・・科学的判断、分析
   
*事実と根拠にもとづいた分析・判断
   
*労働組合の果たす役割、情勢の特徴、科学的な政策・たたかい
    の方針

    
「わかるけど、やる気がしない、行く気がしない」をどう考えるか
    
・認識論の問題・・・「わかってない」(本当には納得してない)と
     いう問題
    
・感性(五感)での共感という問題

  
◇アート・・・伝える力、生み出す力の総合力
   
*「理性」と「五感」に響かせる
   
*情報受信・伝達力、チラシやニュースづくり、ホームページ・ブログ
   
*言葉で勝負する。相手に伝わる言葉かどうか。
   
*オルグ力(話し方、聞き方、空間、時間)、会議力、事務所力
   
*仲間の存在、ヒューマニズム=微温(あたたかさ)

 
3。「学びあう場」「語りあう場」を1つひとつ、大切につくろう!
  
◇私たちから力を奪うもの、そして力を与えてくれるもの

    
「何が起きているかを正確に伝えるはずのメディアが口をつ
    ぐんでいるならば、表現の自由が侵されているその状態に
    おかしいと声を上げ、健全なメディアを育て直す、それも私
    たち国民の責任なのだ。人間が『いのち』ではなく『商品』と
    して扱われるのであれば、奪われた日本国憲法25条を取
    り戻すまで、声を上げ続けなければならない。
     
この世界を動かす大資本の力はあまりに大きく、私たちの
    想像力を超えている。
だがその力学を理解することで、目に
    映る世界は今までとはまったく違う姿を現すはずだ
。戦うべ
    き敵がわかれば戦略も立てられる、とエピローグで紹介した
    ビリー牧師は言う。
大切なのはその敵を決して間違えないこ
    とだ

     
無知や無関心は『変えられないのでは』という恐怖を生み、
    いつしか無力感となって私たちから力を奪う
。だが目を伏せ
    て口をつぐんだ時、私たちは初めて負けるのだ。そして大人
    が自ら舞台をおりた時が、子どもたちにとっての絶望の始ま
    りになる。
     
現状が辛いほど私たちは試される。だが、取材を通じて

    た沢山の人との出会いが、私の中にある『民衆の力』を
信じ
    る気持ちを強くし、気づかせる。あきらめさえしなけ
れば、次
    世代に手渡せるものは限りなく尊いということに」
        
(『ルポ 貧困大国アメリカ』堤未果、岩波新書、2008年)

  
◇手をつなぐ(結ぶ)、手から学ぶ-連帯・団結をひろげて
   
*社会的連帯を創りだすのは、私たち自身

   
*絵本『てとてとてとて』(浜田桂子、福音館書店、2002年)

    
「なきそうになっている ひとの てを りょうてでそっと つつむ。『そ
    ばに いるからね。げんきになってね』って ては つたえてくれる」

    
「あくしゅする。てと てを にぎって むきあって。はじめてあっても
    ともだちになれそう」

    
「けんかしてても なかなおりできそう…」

    
「てと てを つなぐ。だいすきな ひとと。
わくわく どきどき うれしいよ」

    
「てと てを つなぐ。だいすきな ひとと。
わくわく うきうき うれしいよ」

    
「てと てと てと てと てを つなぐ。
ちからが むくむく わいてくる。
    
ぜったいまけるな エイエイオー!」

    
「てと てと てと てと てと てと てとてと みんなで みんなで てを
    つなぐ。うれしい きもちが つながるよ。たのしい きもちが ふくら
    むよ。どんちゃか パーティー それ おどれ!」


  
◇職場や地域、労働組合のなかに「学びあい、語り合う場」を!
  
◇労働学校は、「学びあい、語りあう」ことのできる、かけがえのない場

さいごに:11月22~24日は、全国学習交流集会in倉敷へ!(宣伝)
      
手をつなぎ、学びあうビックな場です。



以上。




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