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2008年5月 2日 (金)

平積みされる『蟹工船』

今日の読売新聞より。

蟹工船の「新しい読みなおし」。
私も刺激されて最近また
読んだのだけれど・・・。

書店で平積みにまでなっているとは!
文学のもつ力、
多喜二の透徹なまなざしの力ですね。

そして、働く若者たちの、“ほんものをつかむ力”か。

「蟹工船」再脚光…格差嘆き若者共感、増刷で売り上げ5倍


 
プロレタリア文学を代表する小林多喜二(1903~1933)の
「蟹工船・党生活者」(新潮文庫)が、
今年に入って“古典”とし
ては異例の2万7000部を増刷
、例年の5倍の勢いで売れて
いる。
 
過酷な労働の現場を描く昭和初期の名作が、ワーキングプ
ア」が社会問題となる平成の若者を中心に読まれている

 
「蟹工船」は世界大恐慌のきっかけとなったニューヨーク株式
市場の大暴落「暗黒の木曜日」が起きた1929年(昭和4年)に
発表された小説。オホーツク海でカニをとり、缶詰に加工する
船を舞台に、非人間的な労働を強いられる人々の暗たんたる
生活と闘争をリアルに描いている。
 
文庫は1953年に初版が刊行され、今年に入って110万部
を突破。
丸善丸の内本店など大手書店では「現代の『ワーキン
グプア』にも重なる過酷な労働環境を描いた名作が平成の『格
差社会』に大復活!!」などと書かれた店頭広告を立て、平積
みしている

 
多喜二没後75年の今年は、多喜二の母校・小樽商科大学な
どが主催した「蟹工船」読書エッセーコンテストが開催された。
準大賞を受賞した派遣社員の狗又ユミカさん(34)は、「『蟹工
船』で登場する労働者たちは、(中略)私の兄弟たちがここにい
るではないかと錯覚するほどに親しみ深い」と、自らの立場を重
ね合わせる。特別奨励賞を受けた竹中聡宏さん(20)は「現代
の日本では、蟹工船の労働者が死んでいった数以上の人々が
(中略)生活難に追い込まれている
」「『蟹工船』を読め。それは、
現代だ
」と書いている。
 
また一昨年、漫画版「蟹工船」が出版され、文芸誌「すばる」が
昨年7月号で特集「プロレタリア文学の逆襲」を組むなど、再評
価の機運が盛り上がっている。
 
新潮社によると、購読層は10代後半から40代後半までの働
き盛りの年代が8割近く。同文庫編集部は「一時期は
“消えてい
た”作品なのに」と驚きつつ、「
ここまで売れるのは、今の若い人
たちに新しいものとして受け入れられているのでは
」と話している。

2008年5月2日15時13分  読売新聞)



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