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2007年12月12日 (水)

著作集読み終える

最近読み終えた本。

『ナイチンゲール著作集 第三巻』(現代社、1977年)

ついに、著作集読み終えました!
ナイチンゲールの巨大な思想と実践に、
ただただ、たちつくすのみです。

本書に収められているのは、
 *インド駐在陸軍の衛生(1863年)
 *インドにおける生と死(1874年)
 *思索への示唆(1860年)
 *アグネス・ジョーンズをしのんで(1871年)
 *看護婦と見習生への書簡(1872~1900年)


「思索への示唆」はまったくの哲学論文です。
ナイチンゲールは哲学者でもあるのです。
難しかったけど。

この中で必読はやはり「看護婦と見習生への書簡」でしょう。
ナイチンゲール看護学校(世界で初の看護学校)の
学生へ、ナイチンゲールが送った手紙集です。
「看護とは」「看護婦とは」を縦横無尽に語っています。


本書で印象に残った言葉。

「私たちに私たちの苦しみをください、心をこめて
私たちは天に向かって叫びます―
無関心よりも
苦しみをください
―と。無からは何も生まれませ
んが、苦しみからは癒しがもたらされます。麻痺
よりも苦痛のほうがずっとましです。
努力すること
100回、そして波にのまれてもよいのです。そう
すれば人は新しい世界を発見するでしょう
。磯辺
に無為に立ちつくすよりよりも、新世界への道を
先触れしながら波にのまれて死んだほうが10倍
もよいのです」(『思索への示唆』)

…天性の実践家であったナイチンゲールらしい叫びです。


満足しないこと自身、ひとつの与えられた特権と
いえないでしょうか?
 そのとおりです。あなたの
種族、人類のために苦しむのは、ひとつの特権で
す―それは、救世主や殉教者たちだけのもので
はなくいつの時代でも多くの人々に担わされてき
た特権なのです」(同上)

…深い。


私たちは、今年は昨年よりいくらかは高慢心が弱
くなりました、とほんのお世辞にでも自分に対してい
えるでしょうか?
 1872年には、高慢にならないよう
に精いっぱいの努力をしたでしょうか。それは自分
でわかることでしょう。1873年になって、私たちの高
慢心はさらに弱くなりましたか。何か特別に頭をひね
って考えるほどのこともないことですが―私はごく当
たり前のことをお尋ねしているからです―
いったい私
たちの高慢心というものは自分の無知と正比例して
いるとは思いませんか? なぜなら、本当に何かを
知っている人は、かえって自分の知っていることがほ
んのわずかでしかないことを、よく知っているものだ
からです
」(『看護婦と見習生への書簡(2)』)

…2007年は、高慢にならないように精一杯努力したか。
2008年は2007年より、高慢心が弱くなったと言いたい。
(自戒をこめて)


新しい年のくるたびに、私たちひとりひとりは、自分
のあり方を『棚おろし』して吟味してみようではありま
せんか
。そうして常に、自分の看護のありようを、良
心の計りにかけてみようではありませんか。…
優れ
た看護婦というものは、自分の看護婦としての生命
が終わるまで、自分の看護を“吟味”し、また新しい
ものを学び続けるものなのです

 この新年の『棚おろし』の方法としては、つぎのよう
に自分に問いかけてみようではありませんか。『自分
はこの仕事を選んだときの心の動機を今でも保ち続
けているだろうか? 自分はこの仕事をたんに毎日
過ぎればそれでよいものと考えてはいないだろうか?
自分は今でもこの仕事を神に与えられた仕事だと思
っているだろうか? たんなる惰性によってではなく、
自分のためや名誉のためでもなく、引具をつけられた
家畜のように、他の人がしているから“仕方がないか
ら”自分もするというのでもなく、本当に“他の人々の
幸せのために”日常の仕事にひたすら励んでいるだ
ろうか?』」(『看護婦と見習生への書簡(6)』)

…新年に、自分のあり方を棚おろしして、吟味する。
08年元旦、しっかり考えてみよっと。

「他の人々の幸せのために」はもちろんその通りです。
が、それが行き過ぎると自分を追いつめかねないので
注意が必要。自分も大切に!


とにかく、ナイチンゲールは人類史上、まれにみる
偉大な女性であったことは、間違いありません。
こんな学びに出会えて、ほんとうに幸せです。



『チュニジア 旅の記憶』(高田京子、彩流社、1992年)

『地中海浪漫-イベリア半島からモロッコ、チュニジアへ』
                  (滝口鉄夫、新評論、1997年)

だんだんチュニジアの雰囲気がわかってきました。
でも、アラビア語はまったくわからん!

あいさつ程度はできるように、にわか勉強します。


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コメント

アッラー、アクバル!(神は偉大なり!)
多くの信仰者は、信じるものの為に死ぬことができると言いますが、信仰を共にしない者を殺すというのは、如何なものでしょう? 一方は石油利権を狙って正義を唱え、また一方は神の教えを守って、自爆攻撃・・・。 私たちの国が今、世界中に声を大にして伝えなければならないことが、こんなにもはっきりしているはずなのに・・・。
大人たちのしていることといえば、養殖池の中に放り込まれた、鰯ミンチのブロックに集るウナギのような有様。 大人たちよ!心せよ!子どもたちが、その研ぎ澄まされた瞳で、黙して観ていることを!

投稿: S本Y郎 | 2007年12月13日 (木) 12時58分

はじめまして。ナイチンゲールを検索していてこちらにたどりつきました。
同じように、著作集の第三巻を読み終えた方がいらっしゃると知り、うれしくてコメントさせて頂きました。
私もナイチンゲールの著作を読むことができ幸せです。書簡集も、著作集の中の和訳が好きです。
駄文、失礼いたしました。

投稿: taka | 2011年11月 9日 (水) 08時44分

takaさんコメントありがとうございます。
ずいぶん昔の記事を読み返して、懐かしい思いがします。

ナイチンゲールの著作集は、彼女の偉大さがよく伝わってきますよね。
書簡集はそのなかでも、とくに彼女が看護について
豊かに語っているところなので、大好きです。

投稿: 長久 | 2011年11月 9日 (水) 10時16分

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