餓死した英霊たち
きのう(29日)は、74期岡山労働学校の第8講義。
参加は18名でした。
「餓死した英霊たち-兵士は美しく死んだか」というテーマで、
講師は岡山高教組書記長の藤原真さんでした。
世界史教諭の藤原さんですが、高教組の専従となって、
現場から離れてはや2年半。
「労働学校は現場復帰にむけたリハビリになるんです」と
いつものように、にこやかな感じで講義はすすんでいきました。
(講義テーマはそれと反比例するのだけれど)
講義のさいごに「おまけ」として、
戦争について考える映画を5本紹介していただき、
結構盛り上がりました。
ガンダムが以外でした。これは見なくては。
以下、講義の概要。
◇はじめに…死について考える
*あなたの身の回りの「死」…親族、友人、ペット、有名人
*「死」に意義を見出すのは人類だけ…ネアンデルタール人の昔から
*戦争における「死」…大量かつ日常的、特に戦場では
◇英霊という思想
*思想としての「英霊」
・聖戦、英霊、顕彰とは
◇餓死した「英霊」
*太平洋戦争の死者数
・軍人軍属230万人
・うち、鉄砲や爆弾によって殺された数→約90万人
餓死した数(広義の餓死者ふくむ)→約140万人
戦死者の約6割
*英霊の死の実相
・「餓島」…ガダルカナル島
「今度のガ島での敗戦は、戦によったのではなく、飢餓の自滅
だったのであります」(ガ島撤退を指揮した今井均大将の回顧録から)
・インパール作戦(1944年)
ミャンマーから大河を渡り、山脈を越えて、インドに侵入する作戦
鉄道なし・昼間の行動困難・大河と密林と山脈
敗北・退却・飢餓地獄
・この他、フィリピン方面、中国方面でも餓死による大量死
*何が大量餓死をもたらしたか
・作戦優先、補給軽視、情報軽視
・作戦参謀の独善、横暴
・日本軍隊の特質…精神主義、白兵主義、人権無視、降伏禁止
◇「美しい死」という幻想
*小林よしのり『戦争論』より
*戦争による死は、単なる死ではなく、命を奪うこと・命が奪われること。
彼らは決して、純然たる自発的な意思をもって命を「捨てた」わけでは
ないはず。
*死に対する無責任な価値付けこそ、死者への冒涜。
価値付けではなく、教訓を引き出し、奪われる命を守ることが求めら
れているのでは。
すべてではないが、歴史を学ぶとはそういうことではないか
◇おわりに…『骨のうたう』(竹内浩三)
「おまけ」…戦争について考える映画など
・『プライベート・ライアン』
・『西部戦線異状なし』
・『チャップリンの独裁者』
・『スターウォーズ』エピソードⅠ~Ⅲ
・『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』
以上。
受講生の感想。
「日本の軍隊の特質って、他の国では考えられない
事だろうと思う。本当に考えられない。人間を人とし
てあつかわない。信じられない。教育の大切さをつ
くづく思う」
「お話がわかりやすかった。『千鳥ヶ淵に行きました
か』という朗読劇を思い出した。戦争で死ぬというの
はどういうことなのか。死に方にもいろいろあって、
どんな死に方も美しくはないけど、餓死は本当に『お
国のため』に必要だったのか? よくない上層部の
人っていうのは、いつの時も現場の人のことを考え
ないものだなぁと思った。それにちゃんと疑問をもて
るかどうかは、やっぱり教育の力によるかなと思う」
「教育の大切さを改めて考えました。命をこんなに粗
末にしていた時代には絶対に戻したくないです。
『餓死』という事実を知らないと、『美しく死んだ』とい
うイメージが入りこんでしまう。若い未来があった青年
が死んだことは本当に悲しい事実。…『あの戦争が
正しかった』ことを主張するために、戦死者を利用す
るのはやめてほしいです」
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