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2006年11月25日 (土)

悲しみを吸収する靖国神社

きのう、岡山労働学校の第6講義、
「靖国神社ってどんな神社?-その役割をみる」が行われました。
参加は16名。講師は先週に引き続き、わたくし長久が担当しました。

【講義のおおまかな概要】
靖国神社の概要
 東京の九段にある
 合祀とは

その歴史
 明治政府と天皇制
 国家神道の成立
  他の宗教の上に君臨する事実上の国教
  神社の再編-特別な地位としての靖国神社
  その他の宗教、思想の自由は弾圧
  教育にみる国家神道
 1869年「東京招魂社」→1879年「靖国神社」に
  陸・海軍省が所管する「国家機関」
  総合的な軍事施設としての性格

死者の選別
 天皇陛下のために死んだ人のみ-合祀の明確な基準

その役割をみる
 福沢諭吉が靖国提唱?
 「死んで靖国で会おう」
 靖国の精神-国民感情を国家が収奪する
  悲しみから喜びへ
  遺族の悲しみさえ奪う靖国神社
 昭和天皇は20回も参拝をしている

戦後はどうなったか
 GHQの「神道指令」
 単立の宗教法人に
  合祀は続ける-厚生省が戦死者名簿を集約・提供していた
 A級戦犯の合祀(1978年)によって外交問題に発展する
 最近発見された「富田メモ」について
  しかし、侵略戦争の最高責任者は誰か?

靖国問題①-日本の戦争をどうとらえるのか
 靖国神社の2つの使命
  1)英霊の顕彰(ほめたたえる)-追悼ではなく、顕彰施設
  2)英霊が生まれた時代である近現代史の真実を明らかにする
    自存自衛の戦争、アジア解放のため
 大切なのは、殺された人の感情
  日本はアジアで何をしたのか
  「遊就館」にかけているもの-アジアの人びとの視点
  アジアの人びとは、首相の靖国参拝をどうみるか

靖国問題②-個人の思想や信教の自由への侵害
 戦後も、遺族の意志とは関係なく合祀
  ある仏教徒の合祀取り下げ願い
  他宗教も、朝鮮や台湾の人も
  憲法19条、20条の侵害
 政教分離原則の違反
  20条3項

「戦争をする国」としての精神的準備
 小泉首相は6年連続参拝
  今年の8月15日に参拝した国会議員
  外務大臣・麻生太郎の発言
 安部首相語録-首相になる前の本音

とめよう、「戦争のできる国」への道
 憲法・教育基本法の改悪と、靖国問題は連動している
  自衛隊のイラク派兵で、「国家のための犠牲」が想定される状況に
  だからこそ、「犠牲者の論理」「死の意味」を政治家が語り始めている
 しかし、孤立しているのは靖国推進勢力のほう
  アメリカからの靖国批判
  日本の財界からの注文

憲法を生かす政治-私たちの立つ位置


以上、1時間15分の講義でした。

「A級戦犯の合祀」「中韓との関係」の問題で語られやすい
靖国問題ですが、ほんとうはもっと複雑で根深い問題をふくんでいます。


さいごに、参加者の感想を。

「靖国神社の戦争における役割が、よくわかりました。“悲しみを吸収するところ”」

「靖国神社の深ーい意味がわかり驚きました」

「靖国が個人の信教への侵害をしていることなど、奥深く知ることができた」

「靖国神社の本当の姿が今日はよくわかりました。人の気持ちや想いまで
あやつってしまうおそろしさを感じました。自分で行ってみて考えたいです」

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